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( ^ω^)ストロベリーフィールズで逢いましょう  【ようです】

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:01:52.48 ID:IhcMXr6l0
まとめサイトさま どうもありがとうございますです↓
http://vipmain.sakura.ne.jp/595-top.html
http://littleboonlife.blog60.fc2.com/blog-entry-64.html
http://yeisu.hp.infoseek.co.jp/matome/strawberry/strawberry.html



前スレの>>9を見てもらえると分かるのですが、実はこの( ^ω^)小説の正式なタイトルは「ようです」抜きなのです。
だから、今回はこのようなスレタイにしてみました。紛らわしくてすいません。

それと、当初は前編、中編、後編の三話構成の短編にしようと思っていたのですが、
どうやら1話、2話…… の四話構成になりそうです。 つまり各まとめさんにある「前編」は第1話というわけです。
というわけで前置きが長くなりましたが、第二話を投下しようと思います。

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:04:30.82 ID:X3EMvMNL0
期待

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:04:40.32 ID:IfkBUlTgO
がんばれ支援

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:05:53.64 ID:3iK8zCwTO
お、待ってたよ。
wktk

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:09:37.79 ID:IhcMXr6l0
すいません トイレ行ってたりしてました
それじゃ投下です

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:12:49.98 ID:g43m/WO00

退院した次の日。何食わぬ顔で俺は事務所へ向かった。
内藤さんがいて自分もいる。
そんな平常の日々がまた始まるのを期待して、義児がにこやかに挨拶をしたのが印象的だった。


(メ●ω●)「相変らずここの空気は汚い」


それが復帰してから開口一番の言葉だった。
暴力団の事務所などというのは、どこでも特有のけだるさと不潔さが感じられるが、
その日の俺にとっては、それは殊に嗅覚となって表れたのだった。
病院に長いこと居た性かもしれない。それか、無意識のうちに皮肉を込めていたのかもしれない。

長机を挟んだ先に、老体がしたり顔で待ち受けていた。

/ ,' 3 「久しぶりじゃの。内藤。傷は大丈夫なんか」

(メ●ω●)「ああ。おかげさまで塞がったよ。だが、別にあのまま死んでも悔いはなかった」

/ ,' 3 「お前のそういうニヒルなところが好きじゃ。して今日は何の用だ?
    お前に任せるような大きな仕事は勿論、怪我が治ってすぐ働かせるような忙しさも今のところないぞ」

/ ,' 3 「ところで…」


荒巻組長の言葉を遮り、自分と一般人を区別させていた鉄の塊を、組長の長机に置いた。

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:18:28.32 ID:g43m/WO00
/ ,' 3 「……」

/ ,' 3 「ほう。なんだこれは。悪い冗談か?」

俺は乱暴に手をポケットに突っ込み、顎を突き出し、目線を上げて強く言い放った。
昼下がりの太陽が瞼を焦がした。


(メ●ω●)「組を辞めさせてもらう」


窓拭きの雑用をしていた義児の動きが、その刹那にぴたりと止まる。
荒巻は負けじと睨みを効かせて返答した。

/ ,' 3 「一度暗闇に与した者がそこから抜け出すのは、色々と面倒だというのは重々承知じゃろうな」


(メ●ω●)「うーん。あんまり?」

(メ●ω●)「指でも詰めますか」



俺は指の一本一本をぴんと伸ばした掌を、荒巻の眼前にこれ見よがしに広げた。
奴はそれにめがけて、苛立ちを込めた拳を放つ。ぱしん、といい音がした。 


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:22:04.63 ID:g43m/WO00
/ ,' 3 「お前はこの弱小組織の大事な存在だぞ」

/ ,' 3 「……」


老いた拳は次に机上で唸った。 衝撃で墨壷から液体が零れる。
俺は老いた荒巻の顔を依然睨みつける。皺が刻まれた表情には、血の管が幾つも浮き出ていた。


/ ,' 3 「喝!!!!!!!」

/ ,' 3 「ひよっこが!!!! 一度や二度の血生臭でおじげづいたか!? アァ!?」


うっとおしい激昂。義児が組長へと駆け寄る。そして弱弱しい目で俺を見た。
俺は、組長と義児の双方に言い聞かせるように口を開く。


(メ●ω●)「一度や二度じゃねえ」

(メ●ω●)「限界を感じたんだよ」


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:25:46.47 ID:g43m/WO00
/ ,' 3 「ど…… どこぞで落ちぶれていた貴様をここまで育てたのは… 何処の誰だと思ってんじゃ!!!」

爺の紅潮した老顔に逆らうように、冷たい笑みを俺は浮かべた。

(メ●ω●)「ああ。感謝してるよ。お・と・う・さ・ん」

(メ●ω●)「息子は旅立つ日が来たようだ!」


そして銃を再び持つ。銃口を荒巻の眉間に重ねた。
この重み、この一瞬、この冷徹さ。今日で、さよならだ。


/ ,' 3 「な!?」

(メ●ω●)「息子の旅立ちを祝ってくれないとは駄目な父親だ」

/ ,' 3 「き、貴様……」

(メ●ω●)「俺はお前がしてきたあらゆるえげつない事を知っている。
       黙って見送らせてくれないのなら、お前を撃ち殺したあとに、諸々の情報を持って警察に出頭しよう。
       するとどうだろう。義児や佐藤や村田…… 組員全員がねずみ講式にブタ箱行きでここは消滅だ。
       つまり自爆してやる ってことだな。あんた、そういうの、一番嫌がってるよな?」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:31:19.29 ID:g43m/WO00
荒巻は、面白いように紅潮から蒼白へと顔色を移した。
眉尻をすとんと下げ、非常に重たそうな腰をあげ、震えながら隅の金庫へ向かう。
背中を丸めてしゃがみ込み、あくせくとダイヤルを合わせる姿は、驚くほどに小さかった。


数分のち、分厚い封筒が目の前に置かれた。
俺はにやりと笑って銃口を下ろす。


/ ,' 3 「今までよく働いてくれたな…… 受け取れ。そして、二度と戻ってくるな」

(メ●ω●)「ありがとよパパ」

/ ,' 3 「黙れ!!!」



それ以上激昂すると、荒巻の老顔に浮き出た血の管は、途切れそうだった。
その醜い表情を隠すように、回転式座椅子を後ろ向きにして、背中は言った。


「これからどうする気だ。世間の風はてめぇが思ってるより冷たいぜ」

俺は朗らかに答える。



(メ●ω●)「行かなきゃいけないところが、あるのさ」



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:34:40.02 ID:g43m/WO00
階段を降りたところで、義児が額に汗を垂らせてやって来た。
困った色を見せるその表情は、やはりまだ幼さを感じる。


(,,゚Д゚)「はぁ…… はぁ…… 内藤さん、どうしてですか!?」

(メ●ω●)「おう。義児か。他の連中によろしく頼む。あと、あのヒヒジジイの世話もな」

(,,゚Д゚)「そんな。 内藤さんがいなくなったらこの組は……」

(メ●ω●)「なくなっちまうってか? そのほうがいっそいいんじゃねーか?
       ヤクザなんぞ、いつの時代も世間の癌だしよ」

(,,゚Д゚)「……」

(,,゚Д゚)「また…… どこかで逢ったら相手してくれますか?」

(メ●ω●)「多分な」



そして俺は歩を進めた。 義児。あいつは、孤立主義の俺が付き従えてしまった唯一の舎弟だった。
屑は屑でもまだ救いようのある屑。
出来る事なら、あいつも組から抜けさせたかったが、まぁ、死なない程度に社会勉強をさせとくのも一案だ。

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:38:53.88 ID:g43m/WO00
俺はポケットに手を突っ込んだ。
すると右側で、異質な感触と出会う。拳銃だ。
荒巻を脅したあと、いつもの癖で自分の許に置いてしまっていたのだった。

とはいえ小銭や菓子じゃないのだから、ポケットに突っ込んどくのはどうなのかと、面白く感じた。
銃口を掴み、義児へ差し出す。



(メ●ω●)「やるよ」

(,,゚Д゚)「あ…… これ……」


今度こそさらばだ。 (一人と一つの)相棒よ。


(メ●ω●)「餞別だ。まぁお前にドンパチはあと五年は早いけどな」

(,,゚Д゚)「ありがとうございます! 大事にするっす!」

(メ●ω●)「またな」



そう言って、停めた車の元へ向かった。 
あいつの視線を背中でいつまでも感じていた。


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:42:16.76 ID:g43m/WO00
ξ゚听)ξ「用事は終わったんですか?」

(メ●ω●)「ああ。これから家に帰る」

ξ゚听)ξ「内藤さんのおうちって、ここからどれくらい離れているんですか?」

(メ●ω●)「うーん。20キロくらいかな」

ξ゚听)ξ「ふぅん……」




「なんか腹減ったな。お前、なんかつくれるか?」


  「ええ。任せてください! 料理のレシピとかは不思議なことに覚えているんですよね〜!」


「それじゃあまずはスーパー行くか。冷蔵庫ん中、多分空っぽだ」


  「はい!」


「つーかよ。敬語使わなくていいよ。堅苦しい」


  「はい! ……あ、すいません」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:44:01.98 ID:g43m/WO00
※ ※ ※


あれから数ヶ月が経っていた。日は短く夜は長い。街はすっかり冬の装いである。
ところで俺は何故こんな格好をしているのだろう。
ゴム手袋に割烹着。頭には三角巾。


ξ゚听)ξ「全然似合ってねぇ…… ウケる」

(メ●ω●)「これは一体なんのつもりだ」

ξ゚听)ξ「あんた、働かないんだから、家の掃除くらいしなさい!
     午前中はとりあえずトイレ掃除ね。昨日洗剤とか色々買ってきたの。はい」

(メ●ω●)「めんどくさいなあ……」

ξ#゚听)ξ「はい100えーーん!」

(メ●ω●)「はぁ?」

ξ゚听)ξ「昨日寝るとき決めたじゃん。
     ”めんどくさい” ”かったるい” ”やりたくない” って口にするごとに罰金百円って」


「そんなの覚えてねぇよ」と言いたいところだが、今の一言でおぼろげながら思い出してしまったのだった。
俺は洗剤を手に、しぶしぶ便所へ向かう。


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:44:33.48 ID:3iK8zCwTO
漢だな

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:47:01.58 ID:g43m/WO00
便所から見える雲は、切れ切れだった。
太陽の光は柔らかく、正午近くの暖かな陽気を運んできてくれる。


ブラシで便器を擦る。
こんなことをしていると、どうしても組での下っ端時代を思い出してしまう。
俺が組に入ったころは、本当に小さな小さなグループで、さして変わらない苦しい暮らしを嘆いていたものだった。

あれは確か二十歳の頃だった。ドヤ街で燻っていた俺に一言をかけたのが荒巻だ。
それまでは何をしていたのだろう? 不思議なことに、何も思い出せない。
ただ分かるのは、いつの間にか刻まれていた頬の傷。

過去のことを思い出そうとすればするほど、その傷はズキズキと痛む。
まるで、「忘れろ、忘れろ、忘れてしまえ」と訴えているように。


ヤクザの世界に足を踏み入れれば、過去は不要になると思った。
傷の痛みに苦しまなくても済む。だから荒巻について行った。


しかし、今、俺が生に執着しようとする所以。
その「過去」に他ならない。


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:49:42.52 ID:g43m/WO00
ξ゚听)ξ「終わったー?」

ξ゚听)ξ「って、どうしたの!? うずくまっちゃって」

(メ●ω●)「あ、ああ。 すまん。ちょっと腹が痛くなった」

ξ゚听)ξ「何もしないくせにご飯ばかりバクバク食べるから、体が怒ったんじゃない?
      もしも用足したら、もう一回洗い直すのよ。それじゃ私、美術館行ってくるね」

(メ●ω●)「ああ。昼飯は自分で作る」


「いや、昼までには帰ってくるから!」と言葉を残して、彼女は去った。
痛んだのは頬ではなく腹だと無意識に嘘をついた。
彼女も記憶を取り戻そうと必死だろうが、こっちはこんな障害があるだけ厄介だ。


太陽は、薄い雲に隠れてしまった。
少し冷たい風が、窓の隙間から入ってきた。


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:51:27.14 ID:3iK8zCwTO
その頬の傷……まさか、抜刀斎……!

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:51:48.04 ID:g43m/WO00
※ ※ ※


内藤が買ってくれたマフラーを巻いて歩いていた。
「競馬で勝ったから、なんとなく買ってきてやったんだよ」
なんて無愛想な台詞がついてきても、このマフラーが与えてくれる温みは大きかった。


美術館へ赴く理由は、部屋に飾ったあの絵だ。
あれが記憶を取り戻す手がかりになるのは、間違いない。
鞄の中には、絵の写真がある。これを学芸員に見せて詳細を教えてもらうという魂胆。


ξ--)ξ(でも、ね……)


しかし、その歩みはなぜか勇んでいなかった。
絵の詳細が明らかになったところで、記憶を完全に取り戻すとは限らず、逆に私を苦しめる存在になるかもしれない。


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:52:43.41 ID:g43m/WO00
それに…… 内藤との生活に楽しさを見出せてきた最近は、
本当の自分を取り戻すことに、ほんのりと恐怖さえ覚えてきたのだった。


そんなことを思っているうち、美術館の前に着いていた。
足元で落ち葉は風に唆されて踊る。
そのうち、もっと強い風が吹いて、彼ら、何処かへ吹き飛ばされた。


※ ※ ※

美術館内は、平日といえども疎らに客は来ていた。
清潔な雰囲気の中に立ちこめる絵の具の匂いが、私の鼻腔をくすぐる。

「こんにちは。17世紀ヨーロッパ展はこちらで……」

ξ゚听)ξ「あの、展覧会を見に来たんじゃないんです。ちょっとお願いがあって」

「はい。なんでしょうか?」


私は鞄から一枚の写真を取り出した。

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:53:37.39 ID:g43m/WO00
ξ゚听)ξ「誰の作品か分からないままに、偶然手に入れた油絵なんです」

「ああ、この絵を描いた画家をお知りになりたいのですね?」

ξ゚听)ξ「はい。すみません」

「無名画家なら残念でした。ですが、えーと…… こういうのに詳しい人がいるんです」


そう言って受付の男は、写真を手に奥へ引っ込んだ。
交代でもう一人の男がやって来る。彼はドアを開け、髭を擦りながらこちらへ近づいてきた。
まるで落書きみたいな顔だ。

(‘_L’)「どうも。学芸員の府院です」

ξ゚听)ξ「はじめまして。ところで絵は……」

(‘_L’)「多分、これではないかと」


そう言って府院は、脇に抱えていたファイリングを広げた。
四隅に印刷された絵画のうち、左上のを指差す。

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:54:25.35 ID:g43m/WO00

ξ゚听)ξ「あっ……」


暖色を基調とした雰囲気。「カサブタ」を極力抑えた、油絵としては珍しい滑らかな筆の運び。
そして、絵の向こうの古い建物。 紛れも無く、部屋に飾られてあるものと同一だった。


ξ゚听)ξ「これです! 良かった! ちゃんと作品として登録されていたんだ!」

(‘_L’)「画家名は下に記されていますよ。どうぞ手にとってお確かめください」


ファイルを府院から受け取ると、予想以上の重さが腕に伝わった。
しかし、それを跳ね除けるかのように、印刷された絵の下にある文字をなぞる。

なぞり終わると、頭の中で、何か小さな爆発が起きた。


ξ )ξ「か、確認しました。お返しします」


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:54:48.79 ID:3iK8zCwTO
あらま

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:55:19.29 ID:g43m/WO00
(‘_L’)「……”夕陽丘の孤児院” 画家名は、津出麗羅ですな」

(‘_L’)「最近寡作気味ですが、中々人気のある人ですよ」


私は顔を引き攣らせたように笑って答える。





ξ;゚听)ξ「そ、そうなんですかぁー。わ、私も津出っていう苗字なんですよ
      あはは。珍しい苗字ですよね〜………」





口座に残っていた資産の内容は把握できたものの、失くした記憶を引っ張り出すまでには至らず。
帰り道、私は自分の小さな白い掌を見つめた。 この掌から造り出された絵達が、あの日までの自分を生かしていたのか。
炊事洗濯しかこなせそうにないこのか細い指は、数ヶ月前までは絵筆を握っていたのだ。
ふと空を見上げてみる。 秋の寒空は、まるで自分の不透明な身分を投射しているようだった。


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:56:29.91 ID:g43m/WO00
※ ※ ※


まだ16時だというのに、窓の外から橙の光が差し込んでいた。
石油ストーブがコトコトと情緒的に鳴り、麗羅はその周りを鉄網で囲んだ。
そして次に何をするかと思えば、テーブルをひっくり返し、隅に寄せたのだ。


(メ●ω●)「おい、何やってんだよ」

ξ゚听)ξ「コレよ。帰りに画材屋寄ってきたの」


麗羅は筆を握っていた。その絵筆に夕陽が射して、まるで後光のように見える。


(メ●ω●)「絵? そんなのより、腹減ったからメシ作ってくれよ」

ξ゚听)ξ「その前にどうしても描いてみたくて」


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:57:36.77 ID:g43m/WO00
支度をしながら、麗羅は午前中の出来事を俺に説明した。
どうやら壁の絵画はやはり彼女が描いたものらしい。

しかし、自分は絵描きだったという情報を手にいれても、依然記憶は戻らず、
ならばこうして筆を取れば、おのずと以前の生活のことを思い出してくるのではないか。と考えたのだ。


油の匂いが鼻腔を突く。俺は小さなパイプ椅子に腰を下ろした。
彼女の記憶が戻るというのは、俺自身も真実に肉薄できて良いことなのだが……


(メ●ω●)「どうして俺なんだよ。そこらへんの花でも描けばいいじゃねぇか」

ξ゚听)ξ「あなたを描きたいの」

(メ●ω●)「だからなんで?」

ξ;゚听)ξ「それはその……」

ξ*゚听)ξ「ほらほら! だらーんとしてないで顔こっちに向けてよ!」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:57:58.27 ID:X3EMvMNL0
支援

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:58:00.13 ID:3iK8zCwTO
支援

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:58:49.63 ID:99HmJfoVO
支援

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 01:59:27.67 ID:g43m/WO00

(メ●ω●)「かったるいなー。モデル代100円な?」

ξ゚听)ξ「かったるい って言った! 罰金100円! よってモデル代はチャラ!
     さて、始めるよ!」

(メ●ω●)「あ゛〜」


※ ※ ※


(メ●ω●)ゝ ぼりぼり

ξ#゚听)ξ「頭かかないで!」

(●ω● )「……」

ξ#゚听)ξ「余所見ダメっ!」

\(メ●ω●)/ 「ふぁー」

ξ#゚听)ξ「わざとおっきく欠伸すんなぁーー!!!」



窓の外はもう暗い。いつになったら飯が食べられるのだろうか。


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:02:15.41 ID:g43m/WO00
(メ●ω●)「……」

(メ●ω●)ぎゅるる

(メ●ω●)「腹鳴っちまった」

ξ゚听)ξ「別にそれはいいわよ」

ξ;--)ξ「うーん」

(メ●ω●)「どうしたんだい画家先生よ」

ξ゚听)ξ「何かが足りないのよ! 何かが!」


我ながら一丁前に文句を言っていると感じた。無意識下に潜む画家の性格が表れてきたのだろう。 
それにしても、この自画像は決定的に違う。
足りないと口では言ったが、逆だ。 何かが足を引っ張っている。

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:03:32.08 ID:DNjywqOhO
寝る前の支援

この作品好きだ

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:04:21.51 ID:3iK8zCwTO
ふと思ったけど、ストロベリーフィールズでググったらネタバレするのか……?

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:04:24.78 ID:g43m/WO00
私は内藤の顔をじっと見つめてみる。
無精髭、違う。 古傷の跡、違う。 唇の上の黒子、違う。 寝癖みたいな癖っ毛、違う。
ああ、そうか、分かった。


ξ゚听)ξ「サングラスとってよ」

(メ●ω●)「やだね」


あの大きくて真っ黒いサングラスのせいで、私は本当の彼を描き切れずにいる。
こうして改めて見てみれば、左耳から右耳に亘って彼の目周辺を覆うあの黒は、とても異質なものだ。


ξ゚听)ξ「なんで? 別にどんな顔だって笑いはしないわよ」

私は両目尻を引っ張る。

ξー凵[)ξ「こーんな目だってね」


(メ●ω●)「ふん」


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:05:02.85 ID:g43m/WO00
>>34
んー… 微妙なところ (;^ω^)

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:05:19.08 ID:X3EMvMNL0
内藤モデルなら自画像じゃないべさ?人物画じゃんさ?

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:07:23.70 ID:g43m/WO00
>>36

Oh......
各まとめさん まとめる際に修正お願いします。

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:07:48.36 ID:g43m/WO00
ξ゚听)ξ「どうしても取らないの?」

(メ●ω●)「ああ」

そろりと立ち上がり、内藤に歩み寄る。

ξ゚听)ξ「なら…… 実力行使よ!」

「ぬあっ!」


もみくちゃになるのも覚悟したが、
最初の一手で、簡単にサングラスを取り外すことができた。腹が減って油断していたのだろうか?

ξ゚听)ξ「あっ……」

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:08:25.74 ID:3iK8zCwTO
>>35
微妙なとこか……。
それじゃあ、止しとくよ。

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:10:12.75 ID:g43m/WO00

(;^ω^)「……」



露になった彼の顔を見て、また私の中で爆発が起る。
しかもその規模は、昼間のそれと比にならない。
今までだらしなく解れていた背中を、ちくりちくりと記憶の糸が縫い合わせているような感覚も瞬時に覚えた。

そして、ふと一言を漏らす。



ξ;゚听)ξ「あなた…… いつでもにこにこの水平君?」

(メ^ω^)「!?」



        『あんたのニヤついた顔見てるとね、あたしゃその顔包丁で切り刻みたくなってくるんだよ!!!』


(; ω )「お、俺は……」

(;^ω^)「痛い! いてぇえええええ!!!!」

ξ;゚听)ξ「ど、どうしたの!?」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:12:17.51 ID:X3EMvMNL0
ホライゾンで水平か
新鮮だ

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:12:23.29 ID:3iK8zCwTO
お……!?

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:12:30.46 ID:g43m/WO00

がたり。大きな音が部屋に響いた。



内藤は頬を押さえて椅子から崩れ落ちた。
既に意識は混濁している。私は急いで救急車を呼ぶ。


記憶の糸が、少しずつ私の体を縫い合わせていくのが、ありありと分かる。
そして彼もきっと、心の中で忘れようとしていた過去の記憶と対峙しているのだ。今。







貴方が目覚めたら訊かなくちゃ。 

お嫁さんにしてもらうって約束したでしょ?

どうして貴方はみんなにさよならも言わないで、どこかへ行っちゃったの?






44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:13:43.47 ID:3iK8zCwTO
>>41
そういや、水平って名前は初めて見るかも。
内藤地平線は見た事あるけど。

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:13:47.68 ID:g43m/WO00
投下終わりです。
色々ミスってすいませんでした!! 

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:16:48.62 ID:3iK8zCwTO
乙!面白かった。
次話も期待して待ってる。

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:17:24.96 ID:g43m/WO00
まとめさんに以下の点を修正願いです。

>>1にある通り前中後編の構成じゃなくなったので
第1話=前編の最後のレスの(中編に続く)という一行を消してもらいたいです。
他にも数点ありますがまとめさんの判断に任せたいと思います。

あ、何か質問あるかたはどうぞ。

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:17:41.32 ID:DNjywqOhO


続きが気になる…


次回はいつ頃になりそう?

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:22:09.58 ID:g43m/WO00
>>48
多分明日これるかな〜 みたいな感じです。
なのでこのスレ保守してもらおうかな〜 とも考えましたが
どうしようかな〜 とりんご食べながら今なやんでます。

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:23:45.03 ID:zuF5lt510
楽しみにしてるから無理せずがんばれ
つまり無理しろ!

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:25:30.89 ID:DNjywqOhO
>>49
期待してるb

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:26:15.23 ID:Q9T54lNR0

実に面白い
続きにもwktk

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 02:33:20.01 ID:g43m/WO00
>>51-52 
ありがとうございますん
>>50
こんな夜中に小説書いて投下すること自体もう自分にとっては無茶であります。

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 03:01:58.95 ID:UXae0CqRO


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 03:36:01.86 ID:UXae0CqRO


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 04:47:32.11 ID:X3EMvMNL0


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 07:26:04.63 ID:NXJOGHOoO
   (^ω^)/  < HEY
三  <ヽ ノへ
   ┏┘   `┛
  スタタタタタタタ

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 09:46:43.04 ID:etk/KeqLO
面白かった。乙

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 10:59:01.16 ID:8ZmEQUXKO


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 12:45:11.95 ID:UXae0CqRO


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 13:29:15.69 ID:ERrUo6VgO


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 14:05:39.55 ID:ERrUo6VgO


63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 14:28:11.91 ID:IfkBUlTgO
Let me take you down 'cause I'm going to Strawberry Fields

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 14:53:57.83 ID:IfkBUlTgO
Nothing is real

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 15:31:59.16 ID:IfkBUlTgO
And nothing to get hung about Strawberry Fields forever

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 16:18:48.20 ID:IfkBUlTgO


67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 16:40:56.29 ID:ERrUo6VgO


68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 17:23:00.35 ID:IfkBUlTgO


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 17:49:55.89 ID:IfkBUlTgO


70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 18:09:57.10 ID:IfkBUlTgO


71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 18:51:43.58 ID:IfkBUlTgO
hung about が最初 ほもわん に聞こえてた

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 19:15:45.73 ID:UxqmRW7Z0
>>1です。
0時前後に投下(予定)です。

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 19:42:35.71 ID:49TGT7BlO
ワークテイカー

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 19:43:19.90 ID:5sBQgDnZO
>>73です。

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 19:45:15.56 ID:3DodVP1wO
保守

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 19:59:37.86 ID:AiHgab400
内藤さんのために保守

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 20:25:20.43 ID:SOW/9huDO
保守

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 20:56:13.58 ID:49TGT7BlO
ほっしゅぽてと

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 20:56:28.56 ID:IfkBUlTgO


80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:04:19.85 ID:3iK8zCwTO
保守

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:17:26.48 ID:49TGT7BlO
ほしゆ

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:22:20.72 ID:UXae0CqRO
内藤 イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:40:50.03 ID:49TGT7BlO
ほりりずむ

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:49:52.47 ID:X3EMvMNL0


85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:09:58.50 ID:49TGT7BlO
>>

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:14:20.78 ID:UXae0CqRO
保守

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:14:30.27 ID:QjOl+9Js0
おつ

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:30:15.13 ID:IfkBUlTgO
ねこ

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:36:38.43 ID:UXae0CqRO
なんという保守スレ!

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:58:14.26 ID:UXae0CqRO
腹へった

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:24:35.29 ID:IfkBUlTgO
もう、あと1、2回で大丈夫なはず

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:24:37.08 ID:UXae0CqRO
保守

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:36:59.57 ID:ERrUo6VgO


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:42:54.94 ID:2k0z7Qak0
>>1です。
今、このような状況です。
【短編のつもりで組んだプロット】→【いざ書き溜めると中々短くおさまらないオワタ】
というわけで全7〜10話になりそうです。
すみませんがあと30分ほど保守お願いします。

95 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/29(土) 23:44:22.58 ID:2k0z7Qak0
相変らずIDがぽんぽん変わってオワタ。
トリつけときます。珍獣を見るような目線はしないでください。

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:59:07.76 ID:IfkBUlTgO
やっぱり夏旅だったか

97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:00:32.50 ID:KWwz3TB9O
>>96
kwsk

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:06:07.26 ID:jOgsWQovO
>>97
ブーン系ではそれなりに有名人だよ
ttp://applevip.web.fc2.com/end/summer/summer.html
今立ってる某見てくれば合作の話でちょっと名前も上がってたり

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:14:07.62 ID:KWwz3TB9O
>>98
サンクス

夏旅って単語は聞いたことあったんだけど、夏旅、ようですでググると出てこなかったんで諦めてたんだ…

100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:23:46.50 ID:Hd5Uj3JXO
>>95 もう受験終わったの?

101 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 00:42:26.30 ID:33KBvKQC0
>>100 まだ。本当はこんな暇ないんだけどね。 重度の物書き中毒だよ。

ところで、今某スレで合作の話が持ち上がってるようだけど、やめといたほうがいいと思う。
自分が一つの合作を経験して思うことは、『作者は自分の作品を書いてなんぼ』ということです。
確かに他の作者と会話したり、毎晩会議するのは面白いけど、やっぱり現行が疎かになるのは駄目だと思う。
それに、自分が「おうしのブーン」を休止させてから今日まで、幾つものイベントが催されたようだけれど、
そしてそれを「ブーン系盛り上がってる!!」と形容するブログの記事や某スレのレスを見てきたけれど、
自分は、何か違うなぁ と思う。 

僕は「ブーン系盛り上がってる」っていう状態は、毎日たくさんの現行スレや良短編が来て、
まとめさんたちがひぃひぃ言いながら、でも嬉しく思いながらそれをまとめる。そんな状態のことを指すのだと思う。
つまり、作者と読者とまとめさん、あと時々某スレ?(いい雰囲気の) がいればブーン系というのはそれで十分なのです。ブログや祭りや合作なんて実は必要ない。
それに合作というのは色々厄介だ。 ……まあ、この点については某スレの人たちが精一杯主張しているからいいけど。


こんなところで自己主張すまそ。でもブログも持ってないしどうせだからということで。
誰かがトリを晒すと、もう合作はその時点でスタートしてしまうし……


というわけでもうすぐ投下できそうです。

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:47:30.90 ID:Hd5Uj3JXO
>>101 おまwww12月になったら本気出さないと死ぬよwww

103 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 00:49:20.45 ID:33KBvKQC0
>>102
だからバシッと決めて物書き中毒から抜け出そうと思ったら>>94で困った困った。
たぶん完結は春だなこりゃ

104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:52:38.02 ID:8CpAx3fhO
おー、夏旅だったのか。
しかし、たまには良い事言うなあ。全面的に同意だわ。

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:57:07.64 ID:K+W3pxSCO
夏旅まだ書いてたのか・・・
夏旅が書いてなるなら俺もまた書いてみようかな

106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:57:14.41 ID:jOgsWQovO
今はそういう意味じゃ割といい状態なのかな?
とにかく、毎日短編多いし。

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:57:29.75 ID:9xuYfs+L0
『作者は自分の作品を書いてなんぼ』かぁ。
俺は『作者は自分が楽しんでなんぼ』だな。
絡んだりイベントをしたりするのは、ただ単純に楽しいから。つまらなかったら全て投げ出すさ。
VIPだもの。


108 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:09:14.42 ID:33KBvKQC0
>>104
たまには が気になるwww まあ、元々痛い奴だしね。自分は。
>>105
妙に嬉しい。誰だYOUは
>>106
最近はあまえんぼうとかあうあうあーとか「エグイ」作品が多い印象。
>>107
うーん。作品を書くことに一番楽しさを感じられなくなったら、終わりだと思ってる。


というわけで長らくお待たせしまんた。
保守の皆さんありがとうございました。
第三話と第四話を投下します。

109 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:11:30.56 ID:33KBvKQC0
気がつくと、深い深い霧の中を、手探りもせずに、ただ茫漠と歩いていた。
こうしていれば、いつかどこかへ辿り着くのではないだろうかと、思った。
そのいつかとはいつだろう。
そのどこかとはどこだろう。


不安は、重たいものを背負っているような感覚に変わって、俺に圧し掛かる。


しばらく進んでいくと、霧は薄くなっていった。
何かしらの終着地点に近づいているのだと安堵するが、そこからどうすれば平常の世界へ戻れるのか?
そもそも俺はなんでこんな夢見心地の中を彷徨っているのか?

ああ。頬がズキズキする。喉はカラカラで、目はショボショボと。
足が棒のように自由が利かなくなってきた。
腰を下ろしたいが、そうしたらそのまま眠ってしまいそうで、また先の世界へ行くのがとても恐ろしい。



(メ●ω●)(ん……?)


小さなシルエットが、こちらに向かって手を振っている。

110 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:16:09.46 ID:/mu+h/Pq0
少し歩いたところで、少年は立ち止まった。
一際霧が濃くなっている方角を指して言う。


「ここだお!」

(メ●ω●)「何にもないじゃないか」

「見てて!」


そう言うと少年は、突然駆け出してその霧の中へと飛び込んだ。
霧の向こうに彼のシルエットは微塵も見られない。向こうに着地した足音も聞こえない。 消えたのか?
いや、どうやらこの濃霧が、先へ繋がるゲートとなっているようだ。


そろりと歩いて、濃霧を通過してみる。
しかし、景色は何も変わらなかった。


(メ●ω●)「ダッシュで飛び込まなきゃダメってことか?」

(メ●ω●)「かったるいな」




(メ●ω●)(……罰金100円)



111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:16:29.49 ID:YzXkHkRS0
作者っつーか>>1は、自スレで楽しんでなんぼだろjk
つまりここの>>1はいい>>1、というわけで支援

112 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:18:30.65 ID:/mu+h/Pq0
(メ●ω●)「……せーの」

(メ●ω●)「おらっ!」


濃霧のゲートから10メートルほど離れ、まるで走り幅跳びの助走の如く駆けた。
そして飛ぶ。 するとどうだろう。灰色一色だった景色に色と形が浮かんできた。
体躯に急ブレーキをかけて、周囲を見渡す。ここは何処かの小さな部屋のようだ。


(メ●ω●)「ここは……」


ひどく懐かしい。麗羅に初めて逢った時のあの感情が、また沸き上がってきた。


(メ●ω●)「おい坊主。ここはどこなんだ?」

(メ●ω●)「……」

(メ●ω●)「おい?」


113 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:20:52.04 ID:/mu+h/Pq0
少年の姿は消えていた。俺は少年を捜そうと、部屋のドアノブを握る。
しかしその感触は固い。どうやらロックされているようだ。
あいつめ、俺を誘導だけしといて逃げやがった。


……ここで何をやれと?


窓の外では、枯れ木が風に吹かれて悲しい歌を唄っている。
心なしか、子供達のはしゃぐ声も聞こえる。
とりあえず俺はその場に腰を下ろした。深呼吸をしてみる。
ああ、郷愁だ。これの空気の味は郷愁なのだ。頬が微かに痛んだ。


(メ●ω●)「これは……」


ふと目線を正面に向けると、旧型のビデオデッキが置いてあった。
そのコードが繋がる先は勿論テレビだが、こちらもかなり古びている。
地上デジタルや、ハイヴィジョンなどという言葉とは、無縁そうだ。

114 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:23:24.04 ID:/mu+h/Pq0
(メ●ω●)「……ん」



ある一つの発見をする。デッキの中のテープは、既に再生が行われていた。
ジィジィと古めかしい機械の音がする。
デッキの表示画面は、一秒一秒再生時間を刻んでいく。





おそるおそるテレビの主電源を押し込んだ。
画面の向こうの景色、病室。そこにいる二人の人物。俺と…… 麗羅。




115 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:26:16.77 ID:/mu+h/Pq0
※ ※ ※

カーテンを挟んだ向こうのベッド。
誰が寝ているのか、少しだけ気になっていた。
何せ看護婦から「ずっと病院にいるんです」と呆れ顔で評されている患者だ。
一体どんな難癖をつけてここに居座っているのか、興味があった。


外では雨が振っていた。義児たちのお見舞いも、今日は無しらしい。
退屈だったので、カーテンの影に今日は話しかけてみたい気分だった。

「……」

(メ●ω●)「姉ちゃんよ」

「!? は、はい!」

(メ●ω●)「つまらなそうな顔してんな。シーツ越しでもなんとなく分かるぜ。どうしたんだ」

「え、えーっと」


116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:26:17.29 ID:9xuYfs+L0
しえん

117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:26:58.02 ID:Hd5Uj3JXO
支援

118 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:29:10.63 ID:/mu+h/Pq0
「別に…… 退屈なわけじゃありませんけど……」

「これといって楽しいこともやることもないので……」

「だから……」

(メ●ω●)「だからそういうの退屈って言うんだろ?」

「はい。そうですね。すみません……」

(メ●ω●)「俺も今日は暇なんだ。外は雨模様でよ、じーさんみたいにぼーっと日を眺めるのもできんし、
       お見舞いが持ってきた漫画や雑誌も、全部読み終わっちまった」

「お見舞い? あの怖そうな人たちは、貴方の知り合いだったんですね」

(メ●ω●)「ああ。俺は暴力団幹部だぜ?」

「え!? す、すみません。私なんだか眠たくなってきました。寝ます……」

(メ●ω●)「まあ待てよ。ゴロツキといえども、今は傷が痛くて何もできねーさ」

「そうなんですか……」

119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:29:29.70 ID:+FcAMGRQO
<丶`∀´>スレタイかっこいいよねwww

120 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:31:40.58 ID:/mu+h/Pq0
「でも意外です」

(メ●ω●)「何が?」

「暴力団って言ったら、もっと乱暴な口調だと思ってました」

(メ●ω●)「そうかな。 俺みたいな人種はさ、家族も友達も持てないんだ
       だから久しぶりに人と会話すると、舌がよく回るよ」

「……そうなんですか」


(メ●ω●)「なあ、姉ちゃん。姉ちゃんは俺が来る前からここに居たよな」

(メ●ω●)「なんでもここの古株だそうで」

「……ええ」

(メ●ω●)「よっぽど病気が重たいのか?」

「いえ。私は病気じゃなくて怪我で運び込まれたんです。交通事故なんです」

121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:33:40.96 ID:aBzdxdymO
支援

122 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:34:21.87 ID:/mu+h/Pq0
「……でも、そのとき記憶を失くしちゃって」

(メ●ω●)「記憶喪失? 面白いな。ドラマや漫画の中だけの話だと思ってた」

「免許証に印されてる住所に行く勇気がどうしても出なくて。
 でも、見舞いには誰一人として来てくれないんです。誰一人として。携帯電話は交通事故のとき壊れちゃったし……
 ここから出られないんです。出る勇気がないんです。だから色々理由をつけてはここでぼうっとしているんです……」


声は段々と弱く重たくなっていった。 伸びていた彼女の背筋も、少し曲がる。


(メ●ω●)「天涯孤独ってわけだ?」

「……そんなこと、言わないでください」

声に震えが乗せられる。

(メ●ω●)「あ。わ、悪かったな」


「いいえ。私こそ自分のことばかり喋ってごめんなさい」


123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:34:59.55 ID:YzXkHkRS0
しえん

124 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:36:34.97 ID:/mu+h/Pq0
(メ●ω●)「いいよいいよ」

(メ●ω●)(自分は誰も知らないし。誰も自分を知らない…… か)

(メ●ω●)「人とちゃんとした会話するのも久しぶりなんだろ」

(メ●ω●)「何か喋りたいことあったら聞くよ」

「ありがとうございます。それじゃ……」


――私と友達になってくれませんか?


(メ●ω●)「友達?」

(メ●ω●)「はは。ヤクザに友達になってくださいなんて、面白いお嬢さんだ」


125 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:39:21.48 ID:/mu+h/Pq0
「お嬢さん? ごめんなさい。私、今年で30歳ですよ」

(メ●ω●)「なんだ。俺と二つしか変わらないじゃないか」

(メ●ω●)「若い声してるからついそう言ってしまったよ」

「あの……」

(メ●ω●)「なんだい?」

「カーテン開けてお話しませんか?」

(メ●ω●)「いいよ。俺は起き上がれないから、あんたが開けてくれ」

「はい。」


そう言って影は立ち上がった。
ゆっくりとカーテンに近付く。

126 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:42:47.92 ID:/mu+h/Pq0





カーテンの先には、美麗な女性がいた。

病院の中だというのに、大きなサングラスをかけていた俺の顔が可笑しいのか、彼女は思わずにこりと笑う。

その笑顔は、今まで感じたことが無い、不思議な気持ちが引き起こした。

押し殺してきたものが、自分の体に開いた数ミリの穴から、じわりと染み出したような気分だ。

なんてことだ。初対面のはずなのに、ひどく懐かしい。

一度逢ったことがある。 あの時、ガキの頃の俺と一緒にいただろう。

いや違う。

一度や二度じゃない…………






127 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:43:22.54 ID:/mu+h/Pq0
三話ここまで。四話投下します

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:43:32.16 ID:Dz5UvK4N0
乙乙

129 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:45:33.28 ID:/mu+h/Pq0






「駄目だお、おっさん」

(メ●ω●)「あ、お前、どこに行ってたんだよ」

「巻き戻して見なくちゃ」

(メ●ω●)「巻き戻し? ああ…… テープのことか」



俺はデッキの巻き戻しボタンに手を伸ばした。
きゅるきゅると、具合悪そうにデッキは働く。
しばらくデジタルの表示画面がせわしなく動くのを見ていたが、とある地点で動きが止まった。
さらに調子悪そうな音を響かせる。俺は停止ボタンを押して機械を止めた。




(●ω● )「おいガキ。壊れちまったぞこのテープ」

(メ●ω●)「……って、また消えやがった」

(メ●ω●)「しょうがない。ここから見てみるか」


130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:46:27.93 ID:8CpAx3fhO
wktkしながら支援

131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:46:36.60 ID:PrB6d8kC0
支援



132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:48:08.40 ID:aBzdxdymO
面白い支援

133 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:48:41.50 ID:/mu+h/Pq0
※ ※ ※





(,,゚Д゚)「おっさん」




おっさんとは俺のことか? まだ若いつもりでいるんだけどな。
まあ、若い奴に言わせれば30歳を越えた人は皆、おっさんおばさんか?

ところで、こんな夜の如何わしい街で声をかけるなんて、
よっぽどの用があってだな? そうなんだな?


俺は振り返った。ネオンに包まれ、一人の若者が立っていた。
外人みたいな金髪。淀んだ瞳。だらしない衣服。手にしているのはパイプ棒。
ほら、おいでなすった。
日本の未来を担う奴等の落ちこぼれ。 


(メ●ω●)「何の用だクソガキ。俺は忙しいんだ」


134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:51:48.48 ID:1md0iQi9O
乙!!

135 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:52:27.64 ID:/mu+h/Pq0
(,,゚Д゚)「うってくれよ」


売ってくれ。だか、打ってくれ。だかは知らないが、意味は通じた。
しかし俺は勿論とぼける。


(メ●ω●)「何のことやら」

(,,゚Д゚)「見たんだよ! あんたがそこの通りで取引してるところ。頼むよ。金はある。
     今すぐくれ。じゃなきゃ死ぬ。いや、俺が死ぬ前にお前をコロス!!!!」

(メ●ω●)「やってみろよ」

俺は挑発的に両手をだらんと広げた。 
その瞬間、ガキがパイプを振り上げ、突撃してくる。
間合いは約5メートル。 俺の脚の長さは…… 何センチだったかな。知らん。


136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:53:10.85 ID:Hd5Uj3JXO
ようです

137 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:55:36.76 ID:/mu+h/Pq0

などと考えているうちに、俺の蹴りはガキの鳩尾を強打していた。
ヤク中は動きが鈍い上に体が脆い。
ガキはその場に蹲って、汚い粘液を吐き散らした。


(メ●ω●)「金はあるって言ったな。なんぼや」

(,,゚Д゚)「あう…… うあ……」


蹲った身体を捩じらせ、ガキはポケットから皺くちゃになった千円札を数枚取り出す。


(メ●ω●)「はん」

(メ●ω●)「足らねぇよ」


(,,;Д;)「いっ…! あぁ…… あぁあああ……」


138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 01:57:04.95 ID:8CpAx3fhO
なぜ西の方言が。

139 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 01:58:32.66 ID:/mu+h/Pq0
するとガキはおいおいと泣き始めた。
呂律が回らない舌。情緒不安定。浸かってるな、こいつ。

(メ●ω●)「じゃあな」

厄介に巻き込まれるのはごめんだ。俺は背中を向け歩き出そうとする。
しかし、ガキがズボンの裾を掴んで妨害する。



(メ●ω●)「離せよ」

(,,;Д゚)「チ、畜生……!!!」

(,,;Д;)「にくい! にくいよおおおお」

(メ●ω●)「薬がか」

(,,;Д;)「ちげぇ! 自分がだよ!!」

140 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:02:06.33 ID:/mu+h/Pq0

ガキは涙と鼻水で顔をグタグタにさせて喋る。

(,,;Д゚)「ほんの遊びだったんだ…… 好奇心だったんだ……」

(メ●ω●)「皆そう言うね。面白いほどに」

(,,;Д゚)「苦しい…… 苦しいよおっさん……」

(,,;Д゚)「助けてくれよ……」


俺はこいつが面白いと思った。 
麻薬に手を出しておきながら、しっかりとその非も悔やんでいる。

いや、それよりも……
他人に対して、こんなに自分の哀れさと弱さを曝け出せるその若さが、何故か俺の歩を止めた。


(,,;Д゚)「ああ… ううううう……」

(メ●ω●)「汚い唾ひっかけるなよ。とりあえず手離せ」

(メ●ω●)「その足りない頭、掴まれていないほうの足で、揺らされてもいいのか」

141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:03:46.07 ID:aBzdxdymO
しえん

142 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:04:30.82 ID:/mu+h/Pq0

ガキはゆっくりと手を離し、地べたに両肘を付けた。そしてまた泣き始める。
その姿が、脱落者のテンプレートにハマりすぎていて、俺は面白くそれを見ていた。
だが、ずっとそんな姿を見ているのも意味がないので、一言こぼした。


(メ●ω●)「おいクソガキ」

(,,゚Д゚)「いっ!」

(メ●ω●)「名前は?」

(,,゚Д゚)「ギ… 義児だ」

(メ●ω●)「故郷は?」

(,,゚Д゚)「美府県……」

(メ●ω●)「両親は?」

(,, Д )「いねえ…… 死んだ……」


ここで自分も親無しの身分であるとふと思い出し、悔しいことに少し同情を覚えた。
それにしてもこいつの弱弱しい瞳は何だろう。
苛立つほどに弱い視線。


143 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:07:45.27 ID:/mu+h/Pq0
(メ●ω●)「今いくつだ?」

(,,゚Д゚)「……17」

(メ●ω●)「学校には行ってないのか?」

(,,゚Д゚)「……中学は卒業したぜ」

(,,゚Д゚)「てめぇ…… なんでそんな話ばかり聞きやがるんだ」

(メ●ω●)「いや、俺は薬を売る相手には必ず顧客リストを作るんだ」

(メ●ω●)「だからお前の身の上を……」


再び俺の裾に力が加わる。 黒い瞳と白い瞳の境界線が淀みを増す。


(,,゚Д゚)「う、売ってくれるのか!!??」

(メ●ω●)「嘘に……」


       決まってんだろ!!!

144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:10:03.17 ID:/mu+h/Pq0
鈍い音と共にガキの体躯は沈んだ。
ガキは粘液と共に血もどうやら吐いていたようだが、どうやら意識はまだ持っていた。


(メ●ω●)「おいクソガキ」

(,, Д )「う、あああっ……」

(メ●ω●)「悔いてるか」

(,, Д )「あう……」

小さく首を縦に振る。
その姿はやはり弱く、まるで子猫でも虐めてる気分で、俺は自分自身に虫唾が走っていた。


(メ●ω●)「お前にはなにがある?」

(,, Д )「ああぁ……?」

(メ●ω●)「お前にはなにが残っている」


145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:11:17.51 ID:8CpAx3fhO
支援

146 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:11:18.16 ID:/mu+h/Pq0
(,,゚Д゚)「俺には…… なにもねェ」

(,, Д )「夢も…… 希望も…… 家族も…… 友人もっ……」


しんみり語ってんじゃねぇよ! と言わんばかりに、俺はガキのわき腹を蹴り上げた。
ひくひくと痙攣が起ったが、経験上から判断すると、まだ死なないだろう。


(メ●ω●)「痛いか」

(,, Д )「いてぇ…… いつか…… ぶっ殺す…… ううっ」

(メ●ω●)「その意気だ」

(,, Д )「あん?」

(メ●ω●)「夢も希望もなくても、その身体があるじゃねぇか」

(メ●ω●)「へらず口を叩ける頭もな」

(,, Д )「……」

147 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:13:46.37 ID:/mu+h/Pq0
(メ●ω●)「全部失ったと思っても、まだ残ってるもんがあんだよ。
       そして、どんなに屑でも絶対失っちゃいけないものがな」

(メ●ω●)「テメェ自身だよ」

(,,;Д )「いっ…… ひっ、ひっ……」





「俺式療法だ。 血吐くくらいコキつかってやる。来い」

  「……」

「立てよ。このゴミクズ。まずはゴミが名前から取れるまで頑張れ」








俺にしてみりゃ唯の気紛れ。 まるで捨て猫でも拾うような感覚だった。本当に。
あの夜。 自分で言った台詞を思い返し、部屋で吹き出してしまった。
過去を捨てた男が、何を言っているのだろうか。いや、捨てざるを得ないこの俺が……


148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:15:16.45 ID:/mu+h/Pq0
※ ※ ※







ふと気がつくと、場面はまた病室に戻っていた。
巻き戻した部分を全て再生してしまったわけだ。
このテープは、そう、「俺の記憶」。しかし、それを見てどうしろと?


空の色は少しも変わらない。時空が歪んでいること、ここは幻想であることを認識する。


俺はとりあえず停止ボタンを押した。
巻き戻そうとしても、あの箇所で止まってしまうだろう。


(メ●ω●)(……さて、どうしたもんかね)


「おいすー!」


(メ●ω●)「おい坊主、テープ壊れてるぜ」

149 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:16:16.21 ID:/mu+h/Pq0
「え? 壊れてる?」

(メ●ω●)「ああ。巻き戻そうとしても止まっちまうんだ」

「キカイなんて、叩けばなおるお!」


そう言って少年は、デッキを引きずり出して上部をガンガンと叩いた。
そしてボタンを押す。 すんなりとデッキは巻き戻し作業をつっかえずに続けた。
こちらを向いて、白い歯をこれ見よがしに出して笑う。
いい笑顔だ。 自分とは、思えないね。


「それじゃ、またね!だお!」

(メ●ω●)「おい、待てっつーの」

「しーっ! いま、かくれんぼやってるんだお! 見つかったら大変だお!」


その言葉を残し、少年は消えた。 ……まあいい。夢の中だ。どんなことでも起きる。
俺はテレビの方に向き直した。

いつの間にか、テープは全部巻き戻されていた。



150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:16:16.86 ID:WeX8ahUd0
しえーん

151 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:18:10.41 ID:/mu+h/Pq0
再生ボタンを押した。
途端に傷が痛み出す。デッキから電流が発せられ、それが頬に届いたような感覚だった。
しかし今は、その画面に映る全てを受け入れるしか…… ないか。








( ^ω^)「とれてるお〜??」

「撮れてるよー! 今録画ボタン押したから! はい、どうぞ!」

( ^ω^)「ないとうすいへいだお!」

( ^ω^)「しょうらいの夢は……」









152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:18:11.69 ID:8CpAx3fhO
自分って気付いてんのか。

153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:18:32.72 ID:O3xE8LboO
作品外での主観語りが多すぎ
自演するような奴がいうな

154 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 02:19:35.49 ID:/mu+h/Pq0
と、まあ、こんな感じで四話終了です。
質問ある方はどうぞ。ねむい。

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:19:36.94 ID:E5RQUfCLO
支援

156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:21:13.46 ID:E5RQUfCLO
おおう終わってた
おつおつ

157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:24:43.21 ID:8CpAx3fhO
乙!次話は来週かな?

158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:27:10.31 ID:aBzdxdymO
乙。こういうふいんき好きだよ

159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:40:17.22 ID:feXDniC50
夏旅だったか。いいねぇ。
名前で叩きも増えるだろうけどがんばってくれい。

160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 02:58:36.55 ID:oynAlUTz0
乙保守

161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 03:50:09.28 ID:Hd5Uj3JXO


162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 06:01:44.17 ID:NH4AwqDEO
とてもじゃないが夏旅の言う事には共感しかねるな。合作や祭りを通して幾つもの作品が生まれたんじゃないか
極端な話某で自分の現行だけ書いてろよって言ってる奴とあまり変わらないと思うよ。自分にその気が無くても。
まぁ乙

163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 06:04:30.04 ID:NH4AwqDEO
間違った、合作や作品を通してでも、だな
それとは関係なくこれは面白いから期待してる

164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 06:56:36.36 ID:iuOiALgA0
まぁ、たしかに極論すぎ、そして断言しすぎかも
いろんなタイプの作者いるんだし、そこらは各自楽しめるようにしていけばいいじゃない


165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 09:41:30.62 ID:cxmKIR1S0
nothing is real

166 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 10:40:30.83 ID:hp75P50K0
>>162-164

「自分の現行だけかいてろよ」
その通りです。要約するとそうなるかもしれませんね。
某スレ民みたいだ という言葉も、某スレというのは結局作者のたまり場なので、否定はしません。
ただ、私は自分の考えを”極論すぎる”とはあまり思わない。理由は長くなりそうなので省略。

各自楽しめるように〜 という意見もありましたが、
>>108で述べたように、自身の物語を書くことに一番の楽しさを見いだせなかったら、なんか……ダメじゃん と自分は思ってしまうのです。
但し10オナさんみたいな存在もいるから、はっきりダメとは言い切れないんですけどね、こちらは。

なんか頭の固さ丸出しですね。
……と、ここで戻ってきたのはそんなレスを返すためではありません。「そんな」っていうのも失礼ですが。
>>109>>110の間に1レス投下し忘れました ということです。


167 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 10:41:10.89 ID:hp75P50K0
「おっさん、また逢えたお」

あのとき薄れた意識の中で目にした、幼少の自分だ。
俺は腰を下げ、彼と目線を合わせて言う。


(メ●ω●)「ここがいちご畑かい」

「そんなわけないお! ちょっとおっさんに見せたいものがあるんだお!」

(メ●ω●)「それを見たら目が覚めるのかい?」

「えっ!? ん〜。わかんないお」

(メ●ω●)「そうか……」


とりあえずここは彼についていくしかないと判断し、その小さな体の歩みに従った。
まるで、遠足の山登りに来ているように楽しそうな足取りだ。
大人になった俺の、だらしないそれと全然違う。


168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 10:42:10.34 ID:WeX8ahUd0
おおっ始まってる
支援支援!!

169 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 10:45:03.84 ID:hp75P50K0
というわけで今度こそ失礼します。
論議する気もけんか腰もまったく用意できていないので、
上の主張部分は「またなんか変なこと言ってらプギャーwwww」とさっと流してくれると気持ちが助かります。
それではノシ

170 : ◆ps3CKPkBXI :2008/11/30(日) 10:46:13.43 ID:hp75P50K0
>>168
すいません>< >>167はただ挟み忘れた部分ってだけです。
次回投下の予定は未定です。

171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 10:47:51.20 ID:WeX8ahUd0
すまない勘違いしてしまった
次回期待してますよ

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